インフルエンザ検査(キット)の時間や方法!タイミングや値段についても
2017/10/02
今回はインフルエンザ検査の時間(タイミング)や検査方法(キット)についてご紹介します。
寒くなり体調が悪いと「インフルエンザかも?」と心配になります。
実際、インフルエンザに感染しているかどうかは、病院で検査をしなければハッキリしませんが、検査を受ける時間やタイミングも重要になります。
また、インフルエンザ検査と聞くと、「痛いのかな?」「検査や結果に時間がかかる?」「注射するの?」「料金はいくらくらい?」と、不安に思う方も多いと思います。
そこで当記事では
- インフルエンザ検査のタイミング!発熱後何時間?
- インフルエンザと風邪の症状の見分け方
- インフルエンザ検査を受ける注意点
- インフルエンザ検査方法と所要時間
- インフルエンザ簡易キット検査の方法や手順
- インフルエンザ検査の費用(料金)
といった内容で、インフルエンザ検査キットの方法や所要時間、タイミング(時期)や費用(料金)について詳しくご紹介します。参考にしてください。
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インフルエンザ検査の時間や方法!キット痛い?タイミングや値段についても
インフルエンザ検査のタイミング!発熱後何時間がいいの?
インフルエンザに感染しているかどうかは、症状・進行状況・検査で総合的に判断されます。
インフルエンザウイルスに感染している疑いがある場合は、インフルエンザウイルス検査を行うことが有効です。
ただし、インフルエンザ検査を行うにもタイミングがあります。
インフルエンザ検査は早すぎると陽性の結果が出ないことがあります。かと言って遅すぎると症状が悪化してしまいます。
ここからは、多くの医療機関で行われているインフルエンザ簡易キット(インフルエンザ迅速診断キット)による検査のタイミングについてみていきまましょう。
インフルエンザ検査は受けるタイミングが重要
インフルエンザ検査を受けるベストタイミングは、インフルエンザ発症後12~24時間経過してから48時間以内です。
インフルエンザに感染した初期の段階で検査を受けると、インフルエンザウイルス量はまだ少ない状態ですので、インフルエンザの陽性反応が出ないことがあります。
すなわち、ある程度ウイルスが増殖して数が増えた後に検査するのが最適だといわれています。
ただし、インフルエンザウイルスは驚異的なスピードで増殖するため、あまりにもウイルス量が増加すると症状や体調が悪化します。
実際に1つのウイルスに感染した場合では、
- 8時間後には百個に増殖
- 16時間後には一万個に増殖
- 24時間後には百万個にまで増殖
するとされています。
ウイルスが百万個以上になると倦怠感、関節痛、頭痛などインフルエンザ特有の自覚症状を発症します。
さらに、抗インフルエンザ薬が有効なのはインフルエンザの症状が出てから48時間以内とされていてるので、発症後2日以上経過すると、抗インフルエンザ薬の効果が低下してしまいます。
インフルエンザと風邪の症状の見分け方
インフルエンザ検査を受けるベストタイミングが「発症後12~24時間経過してから48時間以内」ということが分かりましたが、症状が風邪と似ているため判断が難しいです。
そこで、インフルエンザと風邪の症状の違いを理解し、ベストなタイミングで検査を受けましょう。
潜伏期間(症状が現れるまでの期間)
- インフルエンザは1~2日前後
- 風邪は平均4~5日前後
発症期間
- インフルエンザは10日ほど
- 風邪は通常3日以内、長くても1週間程度
発熱
- インフルエンザは突然の高熱(38~40度前後)
- かぜは軽度の発熱(微熱から38℃前後の発熱)
初期症状
- インフルエンザは高熱、筋肉痛や関節痛、頭痛、悪寒(寒気)倦怠感(だるさ)など「全身症状」を伴う
- 風邪は、喉の痛み、くしゃみ、鼻水・鼻づまりなど「上気道症状」を伴う
症状の進行
- インフルエンザは急激に進行する
- 風邪はゆるやかに進行する
上記以外でも、
- 風邪とは違う体感的な辛さを強く感じる場合
- 「いつもの風邪とはちがう?」という不安を感じる場合
- お住まいの地域でインフルエンザが流行している場合
- インフルエンザに感染している方と接触した場合
などの場合は、インフルエンザにかかっている可能性が高いので検査を受けるようにしましょう。
なお、インフルエンザと風邪の症状の違いについて詳しくは
も参考にしてください。
インフルエンザ検査を受ける注意点
インフルエンザ検査を受けるにあたり
- 症状は特にないが心配である
- 治ったかどうかの確認したい
- なにしろ早めにインフルエンザに対応したい
などの理由によるインフルエンザ検査は控えるようにしましょう。
なぜなら、インフルエンザ検査の簡易キットの精度面から考えても、必ずしもウイルスを発見できるとは限りません。
また、後述しますようにインフルエンザ検査は原則1回というのが厚生労働省の方針のため。2回目以降の検査は保険適用外になります。
さらに、過度や不必要な検査は病院側でも行ってくれない場合もありますし、混乱をまねく可能性もあります。
もちろん、症状が重症の方や持病のある方、小さなお子さんや高齢で抵抗力の低下している方は、早めに医療機関を受診してください。
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インフルエンザの検査方法と所要時間
インフルエンザ検査は、喉の奥や鼻の奥を細い綿棒で拭って摂取した粘液を調べ、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを判断します。
インフルエンザに感染したかどうかを判断する方法として、
- 簡易キット、インフルエンザ迅速診断キット
- 分析装置
があります。
それぞれの検査方法の特徴をみていきましょう。
インフルエンザ簡易キット(インフルエンザ迅速診断キット)
インフルエンザ簡易キットとは、人間の目で判定する検査です。
ほとんどの医療機関では、操作が簡単な「迅速診断キット」を使ったインフルエンザの判定方法が行われています。
A型・B型ウイルスの判別が可能で、インフルエンザウイルス量が一定量以上になると、検査キットの抗体と反応する仕組みになっています。
通常10~15分ほどで判定結果が出ますが、陽性の場合はさらに短時間で結果がわかることもあります。
このように判定結果がすぐ分かる利点がある反面、ウイルス量が少ないインフルエンザ感染初期の段階では陽性反応にならず、陰性となる可能性があるという欠点があります。
近年ではキットの種類によっては、インフルエンザ発症初期の段階の微量なウイルスの検出が可能なものが開発されています。
ただし、インフルエンザ診断キットの取り扱い状況は医療機関ごとに異なります。
そこで医療機関に行く前に、その病院ではどのような検査キットを使用しているのか、事前に確認できるとよいでしょう。
インフルエンザ簡易キット検査の手順
- 滅菌綿棒を鼻の奥やのどの奥に入れて数回こすり検体を採取します
(※1※2) - 検体を採取した綿棒を検体抽出液に浸し、よくかきまわせます
- 次に、つまんで揉むように採取した検体を絞り出し、検査キットに滴下します
- 検査に必要な時間そのまま静置します
- テストカードの判定部分に出現するラインの有無を目視で確認します
(※1)鼻の粘膜から検体を採取することが感度の面から一般的ですが、
どうしても苦手な方は、医師に相談し、喉からの採取でよいか確認してください。
(※2)小さなお子さんがめん棒を嫌がる場合は、鼻水で検査を受けることもできます。この場合も病院や医師に、この検査方法を行っているか、この方法でよいか相談し、確認してください。
分析装置によるインフルエンザ検査
分析装置がインフルエンザウイルスの有無を判定する検査です。
機械が判定するので、環境や測定者などの違いで影響を受けず、結果が正確であるという特徴があります。
また、高感度でウイルスを検出できるため、ウイルス量が少ないインフルエンザ発症初期でもウイルスを検出できます。
ただし、まだまだ分析装置が高額であることもあり、限られた医療機関での採用になっています。
インフルエンザ検査の費用(料金)
インフルエンザウイルスに感染している疑いがある場合は、検査を受けた方がいいということが分かりました。
では、インフルエンザ検査にはどれくらいの料金がかかるのでしょうか?
具体的にみていきましょう。
インフルエンザ検査は保険適用か?
一般的にインフルエンザ検査には保険が適用されます。
インフルエンザ検査は、「原則として1回だけ(1日1回1病院で)」という厚生労働省の方針があります。
そのため、2回目以降の検査には保険が適用されず全額自費払いになることもあります。
2回目以降の検査に行く際には、事前に病院に確認してみましょう。
また、1回目の検査結果が陰性の場合、翌日以降に再度1回だけ再検査が可能な地域もあります。
お住まいの地域の自治体に確認してみましょう。
インフルエンザ検査に保険が適用されない場合
1回目のインフルエンザ検査に保険が適用されない場合もありますので注意が必要です。
- 症状がなく検査までする必要がないと診断されたが、本人の希望により検査を実施する場合
- 保険の適用が認められていない新しい検査キットを使用する場合
保険が適用されるか否か、事前に医師に確認しましょう。
インフルエンザ検査の基本的な費用
インフルエンザの迅速検査キットは健康保険が適用されるため、どの医療機関でもだいたい初診料を含めた料金は500円~2000円ほどになります。
以下で診療報酬点数の一例をご紹介しますが、点数自体は病院や薬局により異なりますので、おおよその目安として参考にしてください。
- 感染症免疫学的検査(インフルエンザウイルス抗原定性)…147点
- 検体検査判断料(免疫学的検査判断料)…144点
- 初診料…282点
(※再診料の場合は診療所と中小病院では72点、200床以上の大病院では73点)
合計573点=5730円(1点=10円、10円未満は四捨五入)
- 3割負担で1719円
- 2割負担で1146円
- 1割負担で573円
インフルエンザと診断され治療薬が処方される場合
検査料に加えて、薬代や処方料が加算されます。
調剤報酬は調剤薬局によって料金が違いますが、タミフルが5日分処方された場合では薬代や調剤料などで1500円ほどになります。
6才未満の子どもの場合
6才未満のお子さんの場合では、初診料の所定点数に75点が加算されます。
(※ただし、6歳に達する日以後の最初の3月31日までは、自己負担は2割)
自治体によっては、一定の年齢まで乳幼児の医療費を助成してくれる制度ありますので、お住いの市区町村に確認してみましょう。
時間外、早朝、夜間、休日に診療した場合
- 時間外では85点(255円)
- 22時?6時の深夜では480点(1440円)
- 休日では250点(750円)
上記の料金が加算されます。
※上記( )内は3割負担の場合になります
6歳未満の子供の時間外、早朝、夜間、休日の加算
- 時間外では200点(400円)
- 深夜では695点(1390円)
- 休日では365点(730円)
上記の料金が加算されます。
※上記( )内は2割負担の場合になります
さいごに
いかがでしたか?「インフルエンザ検査」をテーマにご紹介させていただきました。
インフルエンザに感染しているかどうかは、症状・進行状況・検査で総合的に判断されます。
「インフルエンザに感染したかも?」と思ったら、慌てずに症状を見極め、インフルエンザ検査を受けるベストなタイミングで検査するようにしましょう。
また、インフルエンザは予防も大事です。インフルエンザ予防と家庭内感染の対策について詳しくは、
インフルエンザを予防する3つの対策!家庭内感染5つの予防方法
も参考にしてください。当記事がお役に立てれば幸いです。
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