子供のインフルエンザの症状!高熱など初期症状の特徴と対処法。潜伏期間は?
2017/09/09
今回は、子供のインフルエンザの初期症状や主な症状の特徴、対処法、潜伏期間についてご紹介します。
寒い時期になるとインフルエンザの流行とともに子供の感染が増えます。
子供のインフルエンザの症状は重症化しやすいのですが、「この症状はインフルエンザ?風邪?」「軽い熱だけどインフルエンザの症状なの?」と、子供のインフルエンザの症状は分かりにくい場合があります。
子供は自覚症状が少ないため、なかなか体の異変に気づくことができず、それが原因で症状の重症化や長期化につながります。
そのため周りの大人が、子供の症状の異変に素早く気づくことが重要となります。そこで今回は、
- 子供のインフルエンザの症状と風邪の見分け方
- 子供がインフルエンザに感染した場合の初期症状と特徴
- 初期症状以降の子供のインフルエンザの主な症状と特徴
- 子供のインフルエンザが重症化した場合の症状
- 夜中に子供がインフルエンザかも?と思った時の対処法
- インフルエンザの潜伏期間
といった内容で、子供のインフルエンザの症状について具体的にご紹介します。ぜひ参考にしてください。
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子供のインフルエンザの症状!高熱など初期症状の特徴と対処法。潜伏期間は?
インフルエンザの症状と風邪の違い
子供のインフルエンザは重症化しやすいのですが、初期症状やその特徴を知っていれば、慌てず速やかに対処することで防ぐことができます。
ただ、子供の発熱の原因は風邪であることが多いため、最初はインフルエンザに感染してることに気づかず、普通の風邪だと思ってしまいがちです。
そこでまず、インフルエンザの症状や対処法についてお話しする前に、インフルエンザと風邪の違いについて少しご説明します。
インフルエンザとは
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスよって引き起こされる急性感染症です。
多くは高熱を伴い急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」があり、風邪に比べて症状が重く治りにくい病気です
風邪とは
風邪とは、ライノウイルスやコロナウイルスなどによって引き起こされる感染症です。
多くは発症後の経過は緩慢で発熱も軽度であり、のどの痛み、くしゃみや鼻水・はなづまりなど上気道炎症状・呼吸器疾患などの症状が顕著です。
インフルエンザの症状と風邪の見分け方
インフルエンザの症状と風邪は一見同じように見えますが、全く違うものです。
インフルエンザと風邪の熱の出方の違いを見てみますと、38度以上の高熱が出るのがインフルエンザで、微熱から38℃前後の熱が出るのが風邪です。
インフルエンザは一般的に風邪に比べ、関節痛や筋肉痛やなど全身の強い痛みを伴いますので、体の痛みが強ければ、インフルエンザを疑ってみてください。
それでは、インフルエンザの段階的な症状を詳しく見ていきましょう。見分けるポイントも参考にしてください。
子供のインフルエンザの初期症状
子供のインフルエンザの基本的な初期症状は以下の通りです。子供の場合、関節痛や筋肉痛などの自覚症状がない場合が多く、突然の高熱と寒気や悪寒がインフルエンザの主な初期症状です。
しかし中には、熱が出なかったり、症状が軽かったり元気だったりするお子さんもいらっしゃいます。これは子供特有のインフルエンザの症状です。
子供の場合、体の異変や辛さなど自覚症状に気づきにくいことが原因です。そこで、周りの大人が早い段階で気づくことが、子供のインフルエンザの重症化を防ぐことに繋がります。
突然の高熱(38~40℃)
子供のインフルエンザで最も代表的な症状は「突然の高熱」です。また、0歳から15歳までの幼児や小児に見られる症状として二峰性発熱があります。
二峰性発熱(にほうせいはつねつ)とは、いったんは熱が下がった後、24時間以降に再び熱が上がってしまう状態です。特に免疫力の弱い幼児に見られることが多いです。
●インフルエンザと見分けるポイント!
インフルエンザの他に、急に高熱が出る病気として突発性発疹もありますが、この場合は高熱の後にポツポツと発疹が出ますので注意して観察してください。
熱が出ない
子供の場合、体の異変や辛さなど自覚症状に気づきにくい場合があります。
●インフルエンザと見分けるポイント!
微熱が続き、風邪より期間が長くなります。
寒気や悪寒
インフルエンザに感染し潜伏期間を過ぎると、急にブルッとした寒気やゾクゾクする悪寒を感じる事があります。
体の芯からゾクゾクする悪寒があると、布団にくるまっても悪寒は止まらず、寒気で手足がブルブル震えるように見えます。
●インフルエンザと見分けるポイント!
このように、インフルエンザでは高熱の症状で頭はボーっと熱く感じるのに、体は寒気や悪寒を感じます。
次に乳児、幼児、学童に特有のインフルエンザの初期症状を見ていきましょう。
乳児(1歳未満)特有の初期症状
- 母乳やミルクを飲まない
- 機嫌が悪くぐずる
- ぐったりする
- よく泣く、泣き止まない
全身のダルさや頭痛などの全身症状のため、食欲がなかったり、機嫌が悪くぐずったり、ぐったりしてしまいます。
幼児・学童特有の初期症状
- 食欲がない
- ゴロゴロしている
- 呼吸が早い
- 荒い呼吸をする
- 下痢や嘔吐
- 寝ないか、寝てばかりいる
大人の場合は一般的に、突然の高熱(38℃以上)から始まり、頭痛などの全身症状へと進みますが、子供の場合は先に下痢や嘔吐などの症状が現れ、その後に高熱が出る場合もあります。
また、幼児は抵抗力が弱いので気管支炎などの合併症をおこし、呼吸が早くなったり、ゼイゼイと荒い呼吸をすることもあります。
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子供のインフルエンザの主な症状
主に呼吸器系の症状が現れて10日間前後で症状がなくなります。
では、初期症状以降に現れる子供のインフルエンザの具体的な症状をみていきましょう。
子供のインフルエンザの熱
インフルエンザで最も代表的な症状が熱です。
インフルエンザにかかった子供の初期段階での発熱については、上記で説明した通りです。ここでは、初期段階以降にみられる子供の熱の特徴、二峰性発熱(熱のぶりかえし)についてご説明します。
二峰性発熱とは、38℃以上の高熱が一度37℃前後まで下がった後、再び38℃くらいまで上がる症状です。インフルエンザ発症後に抗インフルエンザ薬を服用していない場合の発症率は高く、2歳未満の乳幼児で90%、2歳以上の小児で70%です。
●インフルエンザ見分けるポイント!
このように、風邪の熱が時間の経過と共に穏やかに下がっていくのに対して、インフルエンザの熱は、下がったり上がったりを繰り返すという特徴があり、何日も熱が下がらない状態が続きます。
二峰性発熱を発症すると回復まで時間がかかり、子供の体力を消耗することになります。抗インフルエンザ薬の服用で抑制できますので、高熱などの初期症状に気づいた時点で早めに医療機関を受診するようにしましょう。
子供のインフルエンザ喉の痛み
喉の痛みもインフルエンザや風邪の特徴的な症状です。
ただし、インフルエンザの場合、喉は痛むのですが咽頭が赤く腫れる炎症は見られません。一方、風邪の場合は、咽頭で炎症が起こり赤く腫れます。
●インフルエンザ見分けるポイント!
このように、同じ喉が痛むという症状であっても、咽頭が赤く腫れているか腫れていないかが、インフルエンザと風邪を見分けるポイントになります。
子供のインフルエンザの咳
咳は体内からインフルエンザウイルスを排出しようとする正常な作用です。
●インフルエンザ見分けるポイント!
咳が続き長引きます。
子供のインフルエンザ鼻水・鼻づまり
鼻水は体がインフルエンザウイルスと闘っているため起こる症状です。耳の痛み(中耳炎が併発)を発症するケースもあります。
●インフルエンザ見分けるポイント!
特に、子供のかかりやすいインフルエンザc型では大量の鼻水が特徴です。
子供のインフルエンザの頭痛
頭痛もインフルエンザの特徴的な症状です。
高熱が出てしばらくした後に「ガンガン」と頭が割れるようなひどい頭痛を伴います。
●インフルエンザ見分けるポイント!
子供の場合、いつもと違う痛みを上手く伝える事ができず、ひどくぐずったり、機嫌が悪くなりますので、普段と違う「何か変?」というサインを見逃さないようにしてください。
子供のインフルエンザの腹痛・下痢・嘔吐
子供がインフルエンザに感染すると、インフルエンザウイルスの影響で消化器系にダメージを受け、痛・下痢・嘔吐の症状がおこることがあります。
●インフルエンザ見分けるポイント!
B型インフルエンザや、新型インフルエンザに感染すると、同時に激しい下痢や重い腹痛、止まらない嘔吐の症状が出ることがあります。
子供のインフルエンザが悪化した場合の症状
子供のインフルエンザが重症化した症状に、インフルエンザ脳炎・脳症があります。免疫力の低い幼児や小児(1~10歳)に多くみられ、特に5~6歳の子供の発症率が高いという特徴があります。
インフルエンザ脳炎・脳症は自己の免疫異常により起こる病気です。
インフルエンザに感染すると人の体の中では、ウイルスと闘おうとする免疫力が高まります。その時、免疫が過剰に働きすぎて、自分の脳の細胞までも攻撃・破壊してしまう病気がインフルエンザ脳炎・脳症です。
子供がインフルエンザに感染した場合で発熱後に、けいれん、意識障害などの神経症状が進行し、重篤化することがあります。
お子さんがインフルエンザに感染したら、早めに医療機関を受診することが重要です。
インフルエンザ重症化のサイン
- 言動がおかしくなってきた
- 顔色が青白くなってきた
- 吐いてもすっきりしていない
- 会話が成り立たなくなってきた
インフルエンザの潜伏期間
インフルエンザの潜伏期間は通常1~3日、場合によっては1週間ほど潜伏します。
これはどのタイプのインフルエンザでも同じ潜伏期間です。
そして数日の潜伏期間を経て、発熱や喉の痛み等のインフルエンザの症状が起こります。
インフルエンザウイルスの感染から発症までの「潜伏期間」が、一般的に1~3日と極めて短いため、ひとたび人への感染が始まると急速に増殖し猛威をふるうことになります。
この潜伏期間の短さは、インフルエンザの感染拡大の原因の1つです。
夜中に子供がインフルエンザかも?と思った時の対処法
インフルエンザウイルスの感染の有無は、初期症状が現れてから24時間経過していないと、正しい検査結果がでません。インフルエンザ薬は発症後、48時間以内に服用することで高い効果が得られるお薬です。また、夜間の緊急病院は混雑している場合も多く、具合の悪い子供の更なるストレスになります。
そこで、もし急きょ夜中にお子さんの具合が悪く熱があり、「子供がインフルエンザかも?」と思われる場合でも、決して慌てないでください。
生後4ヶ月未満のあかちゃんや、持病のあるお子さんでなければ、見るからに重症でない限りは慌てて病院へ駆け込む前に、家でできる手当をしながら子供の様子をよく観察します。お子さんの様子が少し落ち着いたら病院に行きましょう。
家庭での処置
●首や脇の下、足の付け根など太い血管がある場所を冷やす。
氷嚢がなければ、保冷剤を利用するとよいです。
●頭を冷やしてあげると気分も楽になります。
●市販の解熱剤は絶対に使用しないこと。
無理やり熱を下げようとせず、上記の方法で冷やしましょう。
●同じく市販の下痢止めは絶対に使用させないこと。
下痢をすることは、体が一刻も早くウイルスを体外に出そうとしている働きなので、むやみに止めてはいけません。
●脱水予防のため水分を補給します。
スポーツドリンクやイオン飲料など体内の水分とイオンがバランスよくとれるものがおすすめです。
この時、冷たいものは胃腸を刺激しやすいので、常温のものか少し温めるとよいです。
●もし嘔吐の症状がある場合は横向きに寝かせます。
幼い子は仰向けの状態でいると、嘔吐物が気道を閉塞してしまう可能性がありますので、嘔吐物を詰まらせないように横向きに寝かせてあげましょう。
●お子さんの体調が悪い?と思ったら、状態を細かくメモしておきます。
熱、食欲、便の様子、きげん、発疹の有無など、普段との違いを記録しましょう。受診時の診断にとても役立ちます。
●看病する人はマスクを着用し、うがい手洗いをしっかり行ってください。
家族内感染に注意しましょう。
まとめ: 「子供のインフルエンザの症状」
いかがでしたか?「子供のインフルエンザの症状」をテーマにご紹介させていただきました。
最後にもう一度6つの症状ついて確認してみましょう。
その1 熱
その2 喉の痛み
その3 咳
その4 鼻水・鼻づまり
その5 頭痛
その6 腹痛・下痢・嘔吐
子どもは言葉で体調の変化を伝えられません。「いつもと違ってなんだか変?」という感覚を大切にしていただければと思います。当記事がお役に立てれば幸いです。
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