インフルエンザで頭痛だけ治らない!頭痛のみ残る原因と治し方について解説
2017/11/06
頭痛もインフルエンザの特徴的な症状です。
高熱が出てしばらくした後に「ズキズキ」「ガンガン」と頭が割れるようなひどい頭痛を伴います。
また、熱が下がり筋肉痛など全身の症状が落ち着いた後でも、頭痛だけが残ってしまうことがあります。
そこで当記事では、
- インフルエンザと風邪の違い
- インフルエンザで頭痛が起こる原因
- インフルエンザで頭痛だけ治らないのはなぜ?
- インフルエンザの頭痛は髄膜炎が原因?
- インフルエンザの辛い頭痛の対処法
といった内容で、インフルエンザの頭痛について詳しくご紹介したいと思います。参考にしてください。
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インフルエンザで頭痛だけ治らない!頭痛のみ残る原因と治し方について解説
インフルエンザと風邪の違いを知る
インフルエンザに感染してることに気づかず、普通の風邪だと思ってしまいがちです。
正しい対処をするために、まず自分の頭痛がインフルエンザによるものか、風邪なのかチェックしましょう。
【風邪の主な症状】
- 軽度の発熱(微熱から38℃前後の発熱)
- くしゃみ
- 鼻水や鼻づまり
- せき
- 喉の痛み
- 頭痛
風邪の症状はゆるやかに進行します。喉や鼻など「上気道症状」が顕著です。
【インフルエンザの主な症状】
- 突然の高熱(38~40度前後)が顕著
- 関節痛や筋肉痛
- 悪寒(寒気)
- 倦怠感(だるさ)
- 頭痛
インフルエンザの症状は急激に進行します。また、インフルエンザの場合は高熱のほか「全身症状」を伴う場合が多いです。
インフルエンザで頭痛が起こる原因はプロスタグランジン
インフルエンザの頭痛が起こる原因はプロスタグランジンという物質によるものです。
インフルエンザウイルス自体が頭痛の直接の原因ではありません。
インフルエンザに感染しウイルスが体内に侵入すると、プロスタグランジンという生理活性物質が大量に分泌され体の働きを調節しようとします。
プロスタグランジンにはウイルスの増殖を防ぐため炎症を起こす働きがあり、頭痛や発熱などの症状が現れます。
発熱や炎症は体内のウイルスと闘うという人間の持つ体の防御反応の一つですが、プロスタグランジンには痛みを強く感じやすくさせる作用もあるため、頭痛を悪化させる原因にもなります。
インフルエンザで頭痛だけ治らないのは何が原因なの?
インフルエンザの頭痛の特徴
インフルエンザの頭痛は風邪の場合と比べて
- 痛みがひどい
- 長引きやすい
- 熱が下がったあとでも頭痛が続く
といった特徴があります。
熱が下がっても頭痛のみ残るのはなぜ?
熱が下がってもウイルスが身体の中にいる間は頭痛が続きます。
一般的にインフルエンザウイルスは感染後2~3日でウイルスの数は最大になり、その後、免疫抗体ができるため、解熱とともにウイルス量は減り始めます。
ただし、解熱後もインフルエンザウイルスは体内に残っているため、多くの場合ではウイルスを退治するために役立つ物質が分泌され続いています。そのため、熱が下がっても頭痛の症状が残ることがあるのです。
さらに体内からウイルスを排出する働きは、体力をとても使うため、インフルエンザで体力が落ちているときは、新たな病気を発症したり、持病などが重症化することもあります。
通常では感染して5~6日後には体内からインフルエンザウイルスはほとんどいなくなるとされていますので、1週間以上経っても頭痛が治まらない場合は医療機関を受診することをおすすめします。
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インフルエンザの頭痛は髄膜炎が原因?
髄膜炎とは、インフルエンザウイルスや細菌により、脳と脊髄を保護している髄膜内にある髄液が炎症を起こす病気です。
髄膜炎は大きく
- 細菌性髄膜炎
- 無菌性髄膜炎(ウィルス性)
の2種類に分けられ、細菌性の方が重症化しやすく、重い後遺症が残ることがあります。
細菌性髄膜炎の原因菌として多いのが「インフル エンザ菌b型」という細菌で、略して「Hib(ヒブ)」と呼ばれているものです。
名前はインフルエンザウイルスと同じですが全く関連のない細菌で、普段から人間の鼻や喉の奥に存在している常在菌です。
普段は悪さをしない常在菌も、インフルエンザウイルスに感染症してによって体力や免疫力が低下した時に暴れだすという習性があり、髄膜炎を発症することもあります。
頭痛のほか以下に該当する症状がある場合は髄膜炎の可能性があるため、早めに病院を受診してください。
- 高熱
- 嘔吐
- 意識障害
- 首の硬直化
- 後頭部の頭痛
- ひどい痛みを伴う頭痛
インフルエンザのつらい頭痛の対処法
インフルエンザによる辛い頭痛の症状を緩和する対処法をご紹介しますので参考にしてください。
医療機関を受診する
インフルエンザを発症した場合は、早めに医療機関を受診し処方される抗インフルエンザ薬を使用します。
抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑制する働きがあります。
インフルエンザ発症から48時間以内の使用が効果的とされ、抗インフルエンザ薬の効果により頭痛の症状も緩和されることが期待されます。
解熱鎮痛剤を使用する
つらい頭痛には鎮痛剤を使用することもひとつの方法です。基本的に病院で処方される解熱鎮痛剤を用法用量を守って使用しましょう。
解熱鎮痛剤に配合されている成分によっては、症状が重症化する危険性も高く、インフルエンザ脳炎・脳症などの合併症を引き起こす危険性があります。
市販の解熱鎮痛剤を使う場合は成分によく注意してください。
冷やして膨張した血管を収縮させる
インフルエンザによる頭の痛みの主な原因は炎症によるものです。
そこで、頭の痛む部分を冷やすことで膨張して太くなった血管を収縮させ、炎症による痛みを緩和することができます。
保冷剤などをタオルで包んで、痛みを感じるところへ当てて、冷えたら離すなど間隔をおいて徐々に冷やすようにしましょう。
温めて血行を促進する
首の後ろには太く長い頸動脈がありますので、そこを蒸しタオルなどで温めることで頭全体の血流が促進されりと同時に眼精疲労からくる頭痛もスッキリします。
痛みを感じるところへ当てて、温まったら離すなど間隔をおいて徐々に温めるようにしましょう。
くれぐれも火傷には気をつけて行いましょう。
冷やすか温めるか?
基本的にインフルエンザによる頭痛は炎症による痛みなので冷やします。
ただし、寝ている状態が長く続いた時の筋肉のコリからの頭痛には温めた方が効果的な場合もあります。
頭痛の治し方について、詳しくは『すぐ頭の痛みを緩和する即効12の対処法』を参照してください。
さいごに
「ズキズキ」「ガンガン」する頭痛は悩みのタネです。
さらにインフルエンザで体力や免疫力が低下している時は痛みもつらく、何らかの病気が潜んでいるおそれもあります。
「頭痛だけだから・・・」と軽く考えずに、「普段の頭痛と痛みが違う」「頭痛だけがなかなか治らない」といった違和感を感じたら、速やかに医療機関を受診し、医師、薬剤師の指示に従い療養しましょう。
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