花粉症で咳のみが止まらないときの薬と対策!妊婦に安心な漢方は?
2017/08/20
花粉症で咳が止まらなくて苦しい。咳で夜も眠れない・・・
毎年、花粉症の時期になると咳が止まらなくなり、辛い思いをされてる方は多いと思います。
そこで今回は、花粉症で咳のみが止まらない時や、咳が止まらない夜にも効果的な薬について具体的にご説明します。
さらにこの記事では次のことについても詳しくご紹介したいと思いますので、ぜひ参考にしてください。
・花粉症の苦しい咳を和らげる薬以外の対策と予防法
・妊婦さんでも安心な咳止めに効果のある漢方薬
・花粉症で咳が止まらない時は何科を受診する?
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花粉症で咳のみが止まらないときの薬と対策!妊婦に安心な漢方は?
花粉症の咳は体の防衛本能
まずは、花粉症で咳が止まらなくなる原因について見ていきましょう。何事も改善するには原因を知ることが大切です。
人の体には体内に侵入しようとする異物に対し浸入を防ごうとする機能、すなわち防衛本能が備わっています。咳もその防衛本能による機能の一つです。
人は、空気中のホコリやウイルス、細菌が気管や気管支、肺などに入りそうになると、ウイルス、細菌に対して免疫(抗体)を作り、咳をすることで浸入を防ぎます。
さらに、感染などによりウイルスや菌がすでに体内に侵入した場合でも、咳をすることで、ウイルスや菌を体外へ出そうとします。花粉による咳も人間の防衛本能なのです。
風邪の時に熱が出たり、鼻水が出るのも同様に、ウイルスや菌を体外に出そうとする防衛本能です。
ただし、この働きが行き過ぎて過剰な反応(アレルギー反応)を起こすことがあります。
花粉症で咳が出る原因
その1. 花粉によるアレルギー反応の咳
花粉は人体にとって本来は害のないものですが、免疫を担当する細胞が花粉を敵と認め排除すると判断した場合、免疫機能が過剰に働き防御するようになります。からだにとって行き過ぎの免疫反応はアレルギーと呼ばれています。
花粉のアレルギー反応による主な3つの症状
●アレルギー性喉頭炎
花粉によってアレルギー反応を起し、喉頭粘膜に炎症が起きる症状
●アレルギー性咽頭炎
花粉によってアレルギー反応を起し、中咽頭粘膜に炎症が起きる症状
●アレルギー性気管支炎
花粉によってアレルギー反応を起し、気管支粘膜に炎症が起きる症状
花粉が喉や気管支に付着しアレルギー反応を起こした場合、、人は防衛反応として花粉を体外に出そうとし咳が発生します。
これま花粉症の原因物質でもっとも多いとされるスギ花粉は、粒子が大きすぎて気管支には入らないと考えられていましたが、近年ではアレルギー反応が認められています。
また、スギ花粉よりも粒子の小さなブタクサの花粉は9月頃から発散し、その粒子の細かいことが原因で咳の症状も強く出ます。秋の花粉症の代表です。
その2. 鼻づまりで喉が刺激された咳
花粉症で鼻がつまると、喉や気管支が刺激され咳の症状が出やすくなります。また、大量の鼻水が喉に溜まり痰になると、それを吐き出そうとして咳が出ます。
その3. 喉が乾燥したときの咳
花粉症の鼻づまりは口呼吸の原因にもなり、のどが乾燥して咳が出やすくなります。
口呼吸は外気をそのまま吸い込むため、ウイルスや細菌による炎症を引き起こす可能性もあり、咳の症状が悪化する可能性もありますので注意が必要です。
花粉症の咳と風邪との見分け方
花粉症の咳の特徴を列挙します。
●喉がかゆい
●痰は透明
●夜、咳がひどくなり止まらない
●熱は平熱~微熱
●咳のみの症状の場合が多い
花粉症で止まらない咳に効く薬
花粉症で止まらない咳に効くと好評の医師や薬剤師もおすすめする薬をご紹介します。
花粉症で咳が止まらない辛い時の参考にしてください。
➀ 花粉症薬「アレグラ」
花粉症の薬としては「アレグラ」という薬が一般的です。アレグラに含まれるフェキソフェナジン塩酸塩には花粉症によるアレルギー症状をブロックする作用があります。
アレグラには処方薬「アレグラ錠60mg」と市販薬「アレグラFX」の2タイプがあります。
*花粉症の処方薬アレグラ錠60mg
アレグラは、主成分としてフェキソフェナジン塩酸塩を使用している抗ヒスタミン薬です。
一般的に使われている花粉症薬で、咳のみの症状にもよく効き、眠気の副作用も少ないといった特徴があります。
アレグラは、症状が出る前から飲み始めると特に効果が高まるため、予防薬に位置付けられています。
【アレグレラ先発薬・錠剤タイプとシロップ】
●アレグラ錠60mg:薬価29.4~34.4円(錠)
●アレグラ錠30mg:薬価22.2~26.7円(錠)
●OD錠(水なしで飲めるタイプ)60mg:薬価29.4~34.4円(錠)
●アレグラドライシロップ5%:薬価122.10円~130.90円(5%1g)
アレグラのジェネリック(後発薬)は商品名「フェキソフェナジン塩酸塩錠」という名前で、沢井製薬、富士フイルムなどたくさんのメーカーから販売されています。
【アレグレラ後発薬・錠剤タイプ】
●フェキソフェナジン塩酸塩60mg:薬価31円~41円(錠)
●フェキソフェナジン塩酸塩30mg:薬価24円~31円(錠)
※どのメーカーのアレグラのジェネリック(後発薬)もすべて基本名称は「フェキソフェナジン塩酸塩錠」です。末尾につく固有文字で区別されています。
*花粉症の市販薬アレグラ錠60mg
アレグラには処方薬のほかに、久光製薬から発売されている市販薬(アレグラFX)があり、こちらはCMでもお馴染みですね。
【アレグレラ市販薬・錠剤タイプ】
●アレグラFX60mg14錠入り:1,314円 (一錠あたり93円)
●アレグラFX60mg28条入り:1,886円(一錠あたり67円)
※第1類医薬品なので、薬剤師と対面して買うことが義務づけられています。薬局やドラッグストアでお買い求めください。
② 花粉症薬「レボセチリジン(ザイザル)」
ザイザルは、抗ヒスタミン薬です。ザイザルは、元々あった「ジルテック」という強力な花粉症薬から眠気成分だけを取り除き改良されたお薬です。
即効性が高いので、花粉症の症状がでてしまった場合に最適です。
*花粉症の処方薬ザイザル錠5mg
●ザイザル錠5mg:1錠あたり96.4円
花粉症の市販薬ジルテック
ザイザルは処方薬のみとなり市販薬はありませんが、ザイザルの元となった「ジルテック」と同じ成分を含む市販薬として「コンタック鼻炎Z」があります。
効果の強さはザイザルよりもちょっと強いくらいです。ただ飲むと眠くなるので、運転前の服用は厳禁です。
●コンタック鼻炎Z10錠(10日分)入り:1,791円(1,880円 税込)※メーカー希望小売価格
③ 花粉症薬「エピナスチン(アレジオン10) 」
アレジオンは、アレグラ同様、予防薬としての側面が強いのですが、症状が出た後にも十分効果があります。
即効性に優れ服用後30分で効果が表れます。ただし、アレグラやザイザルと違って飲むと眠くなるという副作用が少し強くあります。
*花粉症の処方薬アレジオン錠20
●アレジオン錠20:135円(30日分で4050円)
*花粉症の市販薬アレジオン20
「アレジオン20」はアレルギー性鼻炎の症状に優れた効果を発揮すると共に、第2世代の抗ヒスタミン薬で、眠くなりにくいという大きな特長を持っています。
薬が効くのが早く、即効性が強い薬ランキングでも、2位にランクインしています。
●アレジオン20:178円(30日分で5340円)
④ 花粉症薬「せき止め液」
新ブロン液エース 120mL【指定第2類医薬品】
新ブロン液エースは、せきや痰によく効く爽やかな服用感のメントール配合シロップ剤です。苦しいせきをしずめ、のどにからんだ痰の排出をうながします。
●新ブロン液エース 120mL:税込1,296円(税抜1,200円)※希望小売価格
アネトンせき止め液 100mL【指定第2類医薬品】
アネトンせき止め液は、せきをしずめ痰の切れをよくします。さわやかなレモンティー風味の液剤です。
●アネトンせき止め液 100mLの価格帯:879円~1,327円(税込)
注1:お薬は正しい用法・用量を守って服用して下さい。
また、持病などで他に薬を常用している場合は、医師や薬剤師に相談して下さい。薬の成分によっては相互作用がある場合がありますので注意が必要になります。
注2:薬の成分に抗ヒスタミン剤やコデイン類が含まれている場合、副作用として眠気を伴う場合があります。必ず添付文書の注意書きを確認しましょう。
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妊婦でも飲める花粉症の咳止め漢方薬
妊婦さんでも安心して飲める花粉症の咳止め薬として、漢方薬には激しい咳き込みや切れにくい痰による咳を和らげる薬があります。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
咳をしずめる漢方薬です。次のような症状に効果があります。
・のどの奥に痰(たん)がへばりつく
・顔が赤くなるほどむせる咳
・せき込むと止まらい咳
・なかなかたんが切れない咳
・からぜき
・しわがれ声
●ツムラ漢方麦門冬湯 (ばくもんどうとう)エキス顆粒
包装:2.25g×8包(4日分)
希望小売価格:1,500円(本体価格)+消費税
小青竜湯 (しょうせいりゅうとう)
アレルギー性鼻炎や喘息などに用いる漢方薬です。次のような症状に効果があります。
・花粉症で鼻水がとまらない。
・うすい水の様な痰(たん)を伴った咳
●ツムラ漢方小青竜湯 (しょうせいりゅうとう)エキス顆粒
包装:2.25g×8包(4日分)
希望小売価格:1,500円(本体価格)+消費税
包装: 2.25g×16包(8日分)
希望小売価格:2,900円(本体価格)+消費税
花粉症の咳を和らげる薬以外の対策・予防方法
咳が止まらなくて辛い時の対策
●咳が止まらず辛い時は、まず喉を潤すことが大切です。以下の方法で喉の潤いを保ちましょう。
・マスクを少し濡らし着用する
・のど飴をなめる
・加湿器をつける
・うがいをする
●夜中に激しくせき込み眠れない時の対策
・起き上がりコップ1杯の常温水をゆっくり飲む
・枕などで状態を高くする
・横向きに寝る
花粉症による咳の予防
●花粉症による咳を防ぐには花粉を吸い込まないようにすることが大切です。さらに、家の中に持ち込まないことも大切です。
・マスクをする
・メガネをする
・花粉がつきにくい素材の服を着る
・自宅に入る前に花粉をしっかり払い落とす
・帰宅後はうがい手洗いをする
・花粉の多い時期は洗濯は部屋干しする
花粉症の咳が止まらない時は何科を受診すればいいの?
花粉症で咳が止まらない時は耳鼻咽喉科か耳鼻科を受診します。
咳の症状が2~3週間以上も止まらないなど長引く場合や、いつもの症状と違うなど、おかしいと感じた時は自己判断せず、病院に行き診察してもらうことををおすすめします。
花粉症で咳の症状がでている人は、病院で適切な治療を受けるためにも、受診の際に咳を訴えるポイントを医師に伝えるのを忘れないようにしてください。
例えば、咳がでるタイミング(起きてるときか?寝てる時か?)、咳のでる頻度、痰や喉の痛み、熱など咳以外の症状をメモしておくといいでしょう。
まとめ:「花粉症で咳が止まらないときの薬と対策」
いかがでしたか?「花粉症で止まらない咳の対処法」をテーマにご紹介させていただきました。
最後にもう一度、薬と対策について確認してみましょう。
【処方薬】
・アレグラ錠60mg、30mg
・OD錠60mg
・アレグラドライシロップ5%
・フェキソフェナジン塩酸塩60mg、30mg
・ザイザル錠5mg
・アレジオン錠20
【市販薬】
・アレグラFX60mg
・コンタック鼻炎Z10錠
・アレジオン20
・新ブロン液エース 120mL
・アネトンせき止めZ液 100mL
その2:妊婦さんでも飲める漢方薬
・ツムラ漢方麦門冬湯 (ばくもんどうとう)エキス顆粒
・ツムラ漢方小青竜湯 (しょうせいりゅうとう)エキス顆粒
その3:薬以外の対策・予防方法
・咳が止まらなくて辛い時は喉を潤す
・夜中に激しくせき込み眠れない時はコップ一杯の水
・花粉症による咳を防ぐには花粉を吸い込まない
その4:花粉症で咳が止まらない時は耳鼻咽喉科か耳鼻科を受診する
花粉症で咳が止まららないと苦しいだけでなく、ストレスを感じる方も多いと思います。
ぜひ今回ご紹介した対策や予防法をお試しください。当記事があなたのお役に立てれば幸いです。
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